患者負担も軽減 大腸がん検査は“内視鏡よりCT先”の時代

三井タワークリニックの斎藤達也院長(左)/三井タワークリニック提供

「腸が長くて内視鏡検査が向かない人、下剤や腸管洗浄剤を大量に服用できない高齢者や女性、知的障害者の方でもCT検査なら問題なく受けられます。なにより、内視鏡では観察しづらい大腸のひだや曲がり角の裏などの観察に優れていますし、腹部のCT画像を撮るので、肝臓がん、胆嚢がんなど、その他の臓器の病変も分かります」

 ちなみに、三井タワークリニックでは、これまでに大腸CTを100例以上行ってきたが、4例の大腸がんを見つけ、皆手術を終えたという。

「むろん、大腸CT検査には内視鏡より劣る点もあります。がんの疑いがあるときに、すぐに組織を採取したり、ポリープの切除ができず、改めて大腸内視鏡が必要になる点です。通常のCTより線量が少ないとはいえ、医療被曝も受ける。5ミリ以下のポリープや平らな病変を見つける能力は、内視鏡に比べてやや劣ります」

3 / 4 ページ

関連記事