「高齢になるとがんが増える」原因は、長生きするとがんになる遺伝子異常が起こる可能性が増えるからです。また、遺伝子異常が起きてもそれをチェックし、打ち消す免疫能が低下することも一因です。
これまで、75歳以上の人口が急速に増えることについて予想はされていましたが、そのがん対策についてはなかなか触れられてきませんでした。増加する75歳以上の高齢者のがん対策をどうするか、高齢者の検診率を増やせるのか。また、がんが見つかっても、体力的に手術や抗がん剤などの治療が難しかったり、治療を希望されない患者さんがいるなど、高齢者ならではの個々の問題があります。
がん死亡者が増えていることは、「検診によるがんの早期発見がムダ」とか「治療がムダ」ということではありません。
この10年、がん治療が進歩していないということではないのです。
がんと向き合い生きていく