独白 愉快な“病人”たち

腎盂と膀胱がん経験 柳家権太楼さん「手術前日も落語」

周囲の人たちへの感謝を語った柳家権太楼さん(C)日刊ゲンダイ

 退院後、秋ぐらいまでの間に1回1週間ほどの入院を要する抗がん剤治療を3回しました。もちろん頻繁に検診も受けていました。

 すると翌年、今度は「膀胱がん」が見つかりました。でも、すでに言われていたんです。腎盂がんを治療すると、おおかた膀胱がんになるものらしいのです。だから驚きもせず、腫瘍を摘出する手術を受けました。加えて、結核菌を入れてがんを退治する抗がん治療で3カ月間は通院しました。おかげさまで人工膀胱にはならずに済み、今こうしているわけです。

■人間ドックを受けていることで安心して、健康を過信していた

 病気を治してからは汗の出方が変わりました。以前は、一席終わるともう着物がびしょびしょになるくらいに汗をかいて、それが普通だと思っていたのですが、今は以前ほどではなく、あの汗は異常だったと気付きました。あとは、サプリメントや栄養ドリンクを一切取らなくなりました。前は疲れるとそういうものに頼ってばかりいたもんで、それが内臓を疲れさせてしまったのです。

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