論文が世界で注目 胆道がんをほぼ確実に発症させない方法

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「胆道がんの発症前に合流異常を発見すれば、胆道がんを予防できる。予防法が認知されれば、胆道がんの死者数の減少が期待できます」

■超音波検査の結果に注目

 膵・胆管合流異常は、胆道が拡張する「先天性胆道拡張症」と、拡張しない「非拡張型」に分かれる。

 拡張症では約半数が子供のうちに見つかり手術を受ける。残り半数も胆石や膵炎を起こしやすく、成人になってから発見されやすい。たとえそれらがなくても、健診の超音波検査で見つかる例もある。

 一方、発見されにくいのが非拡張型だ。自覚症状に乏しく、超音波検査では見つからない。MRIで膵・胆管合流異常が分かるが、だれにでも行えるわけではない。

「胆道がんの発症率は、拡張症で22%、非拡張型で42%。どちらも等しく胆道がんのリスクを上げますが、非拡張型の方が発症率が高いのは、発見が難しいことと関連していると考えられます」

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