ガガも患う「線維筋痛症」 病歴60年の女性が激痛を語る

 橋本氏は3歳のころから体の調子が悪くなることが多く、高校に進学してから症状が酷くなり、病院で診察を受けた。しかし、当時ははっきりと診断が出なかったという。

「線維筋痛症は、脳が『痛み』という情報を誤って処理してしまう病気です。例えば、指で手の甲を押された程度のわずかな刺激でも、患者には強い痛みに感じられてしまう。痛む部位には実際には異常がないので、普通の検査では、なかなか判明しないのです」(橋本氏)

 恐ろしいのは、誰でもかかる可能性があるということだ。

「例えば、一日中パソコンで作業するような仕事だと、徐々に首に痛みを感じるようになりますよね。それが肩や腰に広がり、頭痛も伴うようになる。そんな状況で無理を続けていると、結果的に線維筋痛症にかかってしまうこともあります。原因はストレスや過労です。生活を改善するくらいしか、有効な予防法はないでしょう」(橋本氏)

 根治療法はなく、薬で症状を軽減するしかないという。やっぱり過度のストレスは万病のもとだ。

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