数字が語る医療の真実

ディオバン捏造もう一つの側面 かっけ論争から何も学ばず

ディオバン(提供写真)

 しかし、慈恵医大の学生に聞いたところによれば、慈恵医大ではかっけの歴史は入学最初に大きく取り上げられ、高木兼寛の業績がきちんと教育されているということでした。にもかかわらず、慈恵医大の教授が、そのかっけ論争から何も学んでいないような行動をとったというのが、ディオバン事件のもう一つの側面です。

2 / 2 ページ

名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

関連記事