かつて、乾癬は皮膚症状や関節症状は深刻だが「死なない病気」と考えられてきた。その後の研究で、乾癬は全身疾患であり、心筋梗塞のリスクを上げることが明らかになってきた。乾癬治療薬のうち「心筋梗塞のリスクを下げる」と疫学調査ではっきりとわかっているのは生物学的製剤のひとつである抗TNF―α抗体のみ。新薬についてはまだデータはないが、「可能性は期待できる」とみる専門家もいる。
<新薬の作用機序>
従来の内服薬とは異なる。酵素PDE4を阻害し、炎症性サイトカインなどの産生を調節。過剰な炎症反応を抑制する。下痢や頭痛などの副作用のリスクが指摘されている。