気鋭の医師 注目の医療

美容皮膚科の皮膚再生技術を応用しED・AGAの最新治療を

古賀祥嗣特別顧問(左)とAGA治療器(提供写真)

 上清液を用いた治療を「再生医療」と呼称する医療機関もあるが、幹細胞自体は使わないので14年に施行された「再生医療新法」の対象外の治療法になる。

■AGAは3回で改善を意識

 EDの治療では、ペニスの根元に小さなヘアバンドをはめて、陰茎海綿体の左右に1回ずつ、計2㏄の上清液を注射する。超微細の針で打つので、通常の注射のような痛みはほとんどないという。

「対象は軽症~中等症の血管障害のEDです。勃起は、陰茎海綿体の血管内皮からNO(一酸化窒素)が放出されて、サイクリックGMPという物質が産生されて血管が拡張します。ところが血管障害で内皮細胞が傷むとNOが出にくくなる。上清液は、その傷んだ内皮細胞を修復するので、ED治療薬を飲む必要がなくなるのです」

 治療回数は週1回、4回で1クールが基本。この2年間で約20人の患者が受けているが、9割がED治療薬なしで国際勃起機能スコア(IIEF―5)の正常範囲内に改善しているという。30代くらいの若年層では1回の治療で満足する硬さになる患者もいるという。費用は1回、5万4000円(税込み)だ。

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