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NY大学が研究 新たな“内臓”発見でがん転移を止められるか

医療関係者はさらなる研究に大きな期待(C)PIXTA

 研究を行ったニューヨーク大学医学部では、「これまでの解剖学では認識されていなかったもので、新たな内臓の発見である」と豪語。一方で、医療関係者の中には「内臓と呼ぶには語弊があるのでは?」という声もあります。

 ただし、呼び方には異論を唱えても、多くの医療関係者が一様に注目しているのが、この組織ががんの転移に果たす役割です。がん転移は長い間、知られていたにもかかわらず、メカニズムは解明されていませんでした。

 しかし、この「間質」がまるでハイウエーのように全身を結んでいるとしたら、がんがこのハイウエーを通って転移している可能性は大きいといえます。そうであれば、転移を予防することも不可能ではなくなると、医療関係者はさらなる研究に大きな期待を寄せています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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