そこで、T医師に「何か他にいい治療法はないのか、抗がん剤の専門医に聞いてみたい。診療情報提供書を書いていただけますか?」とお願いしたのです。T医師は「もちろんよろしいですよ。来週までに書いておきます」と快諾してくれました。
Sさんはインターネットを使って、Yがん拠点病院腫瘍内科のがん専門医(がん薬物療法専門医)のセカンドオピニオンを受ける予約をしました。Sさんがイメージしていた専門医とは、いわゆる「神の手を持つ医師」や「スーパードクター」とまではいかなくとも、患者がいろいろ困難な状況でも工夫して治療法を考えてくれる、場合によっては標準治療を超えて治療法を考えてくれる医師でした。
ただ、「専門医の資格」を調べてみると、専門医とは「その領域の専門研修を受け、患者さんから信頼される標準的な医療を提供できる医師」と記載されていたのが気になっていたといいます。
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