ニューヨークからお届けします。

猛暑と自殺率 米国では平均温度1度上がるごとに0.7%増加

(C)日刊ゲンダイ

 アメリカでは1999年以降、自殺率が上昇の一途をたどり、全米50州のうち約半分で過去17年間の上昇率は3割を超えています。2016年の自殺の件数は4万5000人に達し、アルツハイマー病、ドラッグ過剰摂取とともに最も増えている死因のひとつとなっているのです。

 調査のリーダーであるスタンフォード大学のマーシャル・バーク教授は、「温暖化だけが唯一の自殺のリスクにはならない」としながらも、「温暖化で今後、何が起こるのか、心の健康にもたらす影響も含めて注意深く見ていく必要がある」とコメントしています。

 2015年のパリ協定では、気温の上昇を産業革命以前の気温の2度以内に抑えるという目標を策定しましたが、トランプ大統領は協定からの脱退を宣言。

 オバマ時代に設定された環境規制を次々に緩めています。

2 / 2 ページ

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

関連記事