生活と健康 数字は語る

上130・下80を基準にすると…世の中の90%以上が高血圧に

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 これからは上の血圧130、下の血圧80を基準として、24時間血圧計で血圧を測って判断することが、血圧診療において必須になっていくかもしれません。

 ただそうした診療が普及すると、世の中の90%以上が降圧薬を飲むということになります。

 それによって脳卒中や心臓疾患を先送りできるのも明らかです。しかしなんだか釈然としません。儲けたい製薬会社や医療機関にだまされているだけのような気もします。もちろん脳卒中や心臓疾患の予防効果はあり、単にだまされているということでもありません。読者の皆さんはどのように考えるでしょうか。

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名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

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