働くのは認知症患者 カフェレストランとパン工場を訪ねて

「かめキッチン」の横にはパン工場「パン遊房亀吉」がある(提供写真)

「かめキッチン」に隣接してパン工場「パン遊房亀吉」もあり、ここでは認知症患者10人ほどが毎日、700個のパンを焼いていた。素材にこだわり、国産小麦粉(北海道の江別製粉)、アンは北海道十勝地区の小倉アン、パンを焼く窯は「溶岩石窯」という本格的なパン工場だ。

 アンパン(50円)、亀吉食パン(250円)、かつサンド(300円)、レーズン食パン(350円)など、全部で30種類。焼き上がったパンはトレーで、隣接の「かめキッチン」に運ばれ、入り口に設置されている棚の販売コーナーに並べられる。手で触れるとアンパンは、まだホカホカだ。

 近所の住民や、評判を聞きつけた客が遠方からも買いにきて、5個、10個単位でバッグに入れている。

「ほぼ毎日の完売です。一昨年暮れ、ふるさと納税のパン部門では、全国ランキング1位を獲得しました」(木村さん)

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