猛暑に気を付けたい病気

【末梢動脈疾患】クーラーで体より足が冷たくなる人は危険

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 PADの重症度は4つに分類される。Ⅰ度は無症状、Ⅱ度は歩くと痛みが出る、Ⅲ度は安静時でも痛い、Ⅳ度は潰瘍・壊死が起こる、だ。Ⅲ度以上では1年後の足の切断リスクは30%ともいわれている。

「下肢動脈疾患の診断は間欠性破行症状、足首上腕血圧比(ABI)や下肢動脈超音波検査で行います。ただし、下腿部のPADではABIが正常なことや症状が出ないこともある。動脈硬化リスクのある人は、循環器ドックなどでPADの有無を早期に診断してもらうことが必要です」

 早期診断できれば、PADは血管内治療や手術で元気を取り戻せる。ともあれ、猛暑の時期には、十分な水分補給、適切な室温管理や外での熱中症予防により、PADの悪化を防ぐよう努めることが重要だ。

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