歌って健康になる

伊の大衆歌曲「カンツォーネ」でインナーマッスル活性化

戸山英二日本カンツォーネ協会会長(左)/(C)日刊ゲンダイ

 1曲3~5分というカンツォーネは、空気を切り裂くような高い声や、伸びのある音声が要求される。

 日々、カンツォーネを歌うことによって普段使われていない腹の回りにある横隔膜、腹横筋など(インナーマッスル)が鍛えられて活性化し、血流がよくなっているのだ。

 目黒区内の音楽スタジオで定例のレッスンに参加していた女性たちは60~70代。カンツォーネ歴10、20年というプロ級のベテランたちである。コンサート経験のある女性も何人もいる。

 参加者に「健康」と「カンツォーネ」との関係について尋ねてみると、「あなた(記者)にこの場で、私のお腹を見せたいほどにシワがないのが自慢なの。思い切り歌うことによって内臓や肺を元気にして、それにイタリア語も学んでいますからボケることもありません」(60代後半の女性)と言う。その言葉を引き取って戸山会長が続ける。

「どうです、それに若々しく輝いている人が多いでしょう。カンツォーネは愛や哀愁の歌ですから、歌い続けていると年をとりません。むしろ若返ります。私のレッスンには80代の女性もたくさんいて最高年齢で、94歳の女性もいます」

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