がんと向き合い生きていく

あなたらしく生きる…余命3カ月を告げられて気づいた思い

佐々木常雄氏(C)日刊ゲンダイ

 以前、Aさん(56歳・男性)からお聞きしたお話です。Aさんは胸腺がんで、ある病院の腫瘍内科に通院していました。そこで担当のB医師とこんなやりとりがあったそうです。

 ◇ ◇ ◇ 

B医師「化学療法が効かなくなりました。積極的な治療はもう勧めません。あと3カ月くらいかもしれません。あなたらしく生きるのがいいと思います。今なら旅行とかできると思います。旅行はお嫌いですか?」

Aさん「え? え? あなたらしくって……じゃあ、治療はもう終わりですか?」

B医師「そうです。前にも話しましたが、今の治療が効かなくなったら、がんに対する標準治療は終わりです。どうされますか? 緩和ケアの医師に紹介しましょうか? 近くの病院にします? 在宅で往診してくれるような診療所にしますか?」

Aさん「ここに通うのはいけないのですか?」

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佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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