米国の医療プロセスはビジネスライクな半面、それぞれの診療現場では、医師や医療者が心のケアの重要性をよくわかっていて、家庭内暴力を受けていないか、話し相手はいるか、など質問してくれたりします。それは、サービス満載で時間的にきつきつになっている日本の医療のマイナス面を教えてくれる事実でもあります。日本の良い医療制度を守りつつ、病気とどう向き合うか、考える時期が来ていると思います。
日本人で良かった!公的医療保険
1962年大阪生まれ。東大医学部卒業後、フランス留学を経て埼玉医科大学総合医療センター放射線科准教授、会津大学教授などを務める。その後、製薬会社、薬事コンサルティング会社、医療機器メーカーに勤務。著書に中高生向けの「未来の医療で働くあなたへ」(河出書房新社)、「人は死ねない」(晶文社)など。