がんと向き合い生きていく

コロナ感染の克服と経済再生のカギはPCR検査を多く行うこと

佐々木常雄氏(C)日刊ゲンダイ

「Go To キャンペーン」に対し、青森県むつ市長は「感染が拡大している局面でやること自体、愚かだ」「感染症病床はむつ総合病院の4床しか用意できていない。感染者が多数報告された場合、医療崩壊の恐れがある」と批判し、7月23日からの4連休を軸に、市内の観光施設を臨時休業するよう指示したそうです。他の自治体でも、たとえば山形県知事も全国一斉に行う「Go To キャンペーン」に苦言を呈しています。

■「陰性ワッペン」で安心できる

 私は、コロナ感染を防止し、そして経済を再生するためには、PCR検査をたくさん行う必要があると考えています。そして、街中のお店は従業員がPCR検査で陰性と判定された日付を明示し、お客は検査日が記載された“PCR陰性ワッペン”を示す――そうすれば、お互いにまったく安心なのです。店を閉めることなく、経済が回るのです。

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佐々木常雄

佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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