「非常に効果のある治療法ですが、問題は、1回で治療が終わりではない点。対症療法なので、継続して複数回治療を行わなければなりません」
2年ほどで終わる人もいれば、4~5年かかっても治療が終わらない人もいる。そのため、途中で挫折してしまう人もいる。治療を中断してしまった人へのアンケート結果を見ると、中断しないために必要だったこととして、「経済負担の軽減」「通院する時間的な余裕」「注射回数の軽減」が挙がっている。
■新薬は3カ月に1度の治療でOK
そこで今年新しく登場したのが、ブロルシズマブ(商品名ベオビュ)だ。国内で使用できるVEGF阻害薬としては、4つ目になる。従来薬との大きな違いは、注射の間隔が長いこと。
従来薬でよく使われているアフリベルセプト(商品名アイリーア)の場合、4週間に1回の注射を3回行い(導入期)、その後(維持期)は8週間隔で投与する。一方、新薬のブロルシズマブは導入期は「4週間に1回×3回」と従来薬と同じだが、維持期は12週間隔でOKだ。