失明リスク高い「加齢黄斑変性」はサングラスと食事で予防

日差しのきついこの時季、サングラスでの日光遮断は、すぐできる予防法だ(C)PIXTA

「安全性に関しては、先に承認されたアメリカでは網膜血管炎や網膜血管閉塞が、少ないですが報告されています」

 薬の投与は慎重にしなくてはならないが、治療の選択肢が増えたことは喜ばしい。

 加齢黄斑変性は、予防も重要。発症リスクを高める要因には加齢のほか、喫煙、野菜や果物など抗酸化作用のある食物の不足、悪玉と呼ばれる脂肪の過剰摂取、日光暴露、運動不足や肥満がある。加齢は避けようがないが、禁煙や食事改善、サングラスなどで日光遮断、運動、肥満解消などは取り組める予防策だ。

 米国の研究では、抗酸化サプリメントの摂取で25%リスクを減らせたとの結果が出ている。これを日本人にそのまま当てはめられるわけではないものの、野菜や果物を積極的に取ることは、加齢黄斑変性以外の病気のリスク対策にもつながる。

「50歳以上は定期的な眼底検査も望ましい。緑内障など、ほかの失明リスクが高い目の病気の早期発見もできます」

 まずは食事から。

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