この分類から分かるように「急性前立腺炎」といった場合には、尿道から侵入した細菌感染が原因とはっきりしています。その原因の7~8割は大腸菌で、緑膿(りょくのう)菌やブドウ球菌、性感染症で問題になるクラミジアなども原因になる場合があります。
急性前立腺炎では、38度以上の高熱、悪寒、倦怠(けんたい)感、関節痛、筋肉痛などの全身症状が出ます。前立腺が腫れて、排尿困難、残尿感、頻尿、排尿時の痛みなども起こります。会陰部(肛門と陰のうの間)に痛みが出て、歩行や座ることも困難になります。重症化すると敗血症を起こす場合があるので注意が必要です。
一方、慢性前立腺炎は会陰部の痛みや不快感、頻尿、残尿感、尿道の違和感などさまざまな症状が表れますが、比較的おだやかで発熱はありません。慢性的に下半身のモヤモヤした症状が繰り返されます。
専門医が教える パンツの中の秘密