また、性活動が活発な年代では「淋(りん)菌」や「クラミジア」といった性感染症(尿道炎)を起こす細菌が原因になることも多いです。しかし、95%の人に症状が出る淋菌と違い、クラミジアの約半数は症状が出ません。気づかず放置していて精巣上体炎を起こしてから感染が判明するケースも少なくありません。
精巣上体炎の症状は基本的に片側の陰嚢(いんのう)に起こります。最初は陰嚢の中の精巣上体の痛みで始まり、次第に陰嚢全体に痛みが広がっていきます。陰嚢が赤く腫れて熱を持ち、炎症が強いときは38度以上の全身の高熱も起こります。放置すると陰嚢に膿(うみ)がたまり、さらに悪化すると皮膚が破れて膿が出てくることもあります。男性不妊の原因になりますので早期の受診が肝心です。
他にも急に陰嚢に痛みが出る病気はあります。大人のおたふく風邪が原因の「ムンプス精巣炎」は、発症(頬や顎の下が腫れる)から4~7日後に陰嚢に痛みが出るのが特徴です。
専門医が教える パンツの中の秘密