時間栄養学と旬の食材

二日酔い防止に有効な栄養素が豊富「ホッケ」は夕方に食べる

サンマ、アジの3倍のカルシウム

 カルシウムは、筋肉を包んでいる白い膜のような部分(筋隔)にも含まれていますので、骨を食べなくても身からも十分に取ることができます。

 また、お酒を飲む人が意識的に摂取しておきたい栄養素のひとつ「ナイアシン」も豊富です。ナイアシンは、アルコールを摂取した後の、吐き気や頭痛、顔の赤みなどの症状、いわゆる二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する働きを助けると報告されています。居酒屋でホッケの開きを食べるのは、二日酔い防止の観点から見ても道理にかなった食べ方といえるのですね。

 その他にも血液をサラサラにしたり、中性脂肪を下げてくれる働きのあるDHAやEPA、不足すると味覚症状を引き起こしてしまう亜鉛などの栄養素も含まれています。

 時間栄養学的に言えばDHA、EPAは朝食に取ることで体内時計をリセットできるという報告がなされていますが、ナイアシンやカルシウム、亜鉛などのミネラルを効果的に取り入れたい場合は夕食に取るのがいいでしょう。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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