コロナ第3波に備える最新知識

目安は7時間 免疫力アップはまず「十分で良質な睡眠」から

重要なのは“質の高い十分な睡眠”(C)日刊ゲンダイ

 これらの免疫細胞はまず外敵を見つけるとすぐに攻撃する自然免疫(好中球、マクロファージ、樹状細胞、NK細胞)、次に外敵の詳細情報を得てからしばらく後に動き出す獲得免疫(ヘルパーT細胞、キラーT細胞、B細胞)が攻撃する。

「ウイルスに対する免疫の主力であるリンパ球は副交感神経が優位になると増え、交感神経が優位になると減ります。また、副交感神経が優位になると、毛細血管が開き、末梢の毛細血管への血流が増え、そこを流れる酸素、栄養、免疫細胞も多くなる。つまり、副交感神経が優位の状態が継続する睡眠中にこそ、毛細血管を介してリンパ球が感染部位に運ばれやすくなり、ウイルスを倒す力も強まるのです」

 ちなみに、細菌を攻撃するのは顆粒球で交感神経が優位になると増え、劣勢になると減る。つまり、人は活動的で傷を負いやすい昼間には交感神経が優位になることで細菌を攻撃する力が、睡眠中は副交感神経が優位になることで体内に侵入したウイルスと戦う力が強くなるようにできているのだ。

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