強い水圧で使うと…トイレでお尻の洗いすぎは病気を招く?

外出先で温水洗浄便座がないと…(C)PIXTA

 また、肛門疾患がない同院職員242人にアンケートを取ると、日常的に温水洗浄便座を使用している割合は、患者の回答結果より少ない57%だった。

■カンジダ症のリスク増

「手や顔も同じですが、基本的に洗いすぎるとバリアー機能が壊れて皮膚は荒れます。特に肛門周辺は皮膚が薄いので荒れやすい。荒れるとかゆみが出てくることもありますし、カンジダ菌が増殖してかゆみを引き起こすカンジダ症になることもあります。そうなると、薬を使っての治療が必要になります」(紅谷医師=以下同)

 また、排便前に温水洗浄機能を使い、それを刺激にして排便し続けていると、次第に便意を感じにくくなり、温水洗浄の刺激なしでは排便しづらくなる可能性もある。

「強い水圧にすると、お尻が緩い人では、洗浄する水が肛門内に入ってしまい、それがまた出てきて、便漏れのような状態になることもあります」

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