独白 愉快な“病人”たち

虫垂炎のIKKANさん 医師と相談して「切らない」ことを選択

IKKANさん(C)日刊ゲンダイ

 でも、LINEでそのことを発信すると、知り合いから「盲腸は無用の腸じゃないらしいよ」という反応が返ってきたんです。それが気になってネットで調べてみると、たしかに「盲腸を切った後、3年間は大腸がんのリスクがある」という情報がありました。一般的に虫垂は「現代人にはなくてもいい臓器」と言われていますから、僕も初めはなんのためらいもなく切るつもりでいたんですけど、その決断が揺らぎ、本腰を入れて調べ始め、玉石混交する情報をじっくり精査したうえで医師ともきちんと話し合い、僕の場合は「切らない」という決断をしました。主治医の先生と「もう一度、虫垂が炎症を起こしたら切ろう」という話の下、今に至っています。

 虫垂にはまだ発見されていない重要な役割があって、命を救ってくれることがあるかもしれない。そのときになって「あのとき、切らなきゃよかった」と後悔したくないじゃないですか。

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