ビートルズの食生活から学ぶ健康

ジョージは肉や魚を調理するのも食べるのも許さなかった

ジョージ・ハリスン(左)とパティ・ボイド(C)ロイター/MPTV

 その結果、パティは、ジョージはもちろんのこと、彼らの家を訪れる家族や友人に菜食料理を手作りすることが日常となります。また、それに伴って食材を揃えることが楽しみになったとも語っています。そのために、ホームパーティーなどでは自然食品専門店で穀類、豆類、野菜、果物を買い揃えました。

 パティ自身は、後にジョージと離婚しますが、ジョージとともに暮らした期間はベジタリアン生活を続けます。一方、ジョージは死ぬまで菜食主義を貫き、「自分の家では肉や魚を調理するのも食べるのも許さなかった」(同書から)のです。

 菜食主義者ジョージの思いは、1970年代初めに発表された彼のアルバム「オール・シングス・マスト・パス」や「リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」からもメッセージとして伝わってきます。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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