最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

認知症でも独り暮らしでも在宅で最期まで問題なく過ごせる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 さまざまな病気に対処できる在宅医療ですが、意外に知られていないのが認知症にも対応できるということです。私たちの診療所では、認知症は末期がんの次によく看ている病気です。

「認知症」といってもさまざまで、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など種類によって症状が違いますし、進行具合でも必要とされるケアが変わってきます。

 私たち在宅医療チームはその都度、鎮静剤を含めた薬を使用したり、適切な看護や介護のサービスを追加するようにします。

 そうして安定した状態をできるだけ長く続かせ、ご家族の負担も軽減させます。困った時だけ頼る病院の外来と違い、私たちは定期的に訪問し、日々の悩みに寄り添っていきます。

 もちろん希望があれば、デイサービスや、時には介護保険を使ったショートステイなど病院で患者さんを短期間お預かりする医療保険のサービス「レスパイト入院」を提案することもあります。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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