発疹と猛烈なかゆみ…GWはチャドクガの毛虫に気をつけろ

皮膚炎の原因はこの毒針毛

■皮膚炎のピークは6月ごろ

 一方、チャドクガはその名の通り茶の葉を好むが、ほかに庭木としてよく植えられているツバキやサザンカの葉も好物。繁殖は年2回で、毛虫は5~6月と8~9月に出現する。

「そろそろ出始めるのはチャドクガの毛虫です。皮膚炎のピークは6月ごろといわれています。今年はサクラなどが例年より1週間以上も早まっていますから、被害も少し前倒しになるかもしれません」

 チャドクガは1970年代から90年代にかけて、都市化の影響などによりかなり減ったのだが、今世紀に入ってからだいぶ盛り返してきているという。都市の温暖化と緑化推進が、彼らに有利に働いていると考えられている。公園のツバキやサザンカは、彼らにとって格好の食べ物だ。

 実際、東京の都心でもチャドクガの皮膚炎が静かに増えているという。少し古いデータだが、千代田区のある病院で、チャドクガの皮膚炎で受診した人を調べたところ、1996年には年間33人もおり、それ以前の20年間で最多だった。

4 / 5 ページ

関連記事