独白 愉快な“病人”たち

活動弁士の片岡一郎さん網膜剥離になって「厄年の意味を実感」

片岡一郎さん(C)日刊ゲンダイ

 でも、翌朝になると左目は完全にホワイトアウトしていました。吹雪の中にいるような感じで、光は感じるけれど、何も像を結ばない状態。おそらく出血して目の中が濁っていたんじゃないかと思います。

 右目は無事だったのでなんとか本番のライブを終え、いざ病院へ……と思ったのですが、世間は連休でした。眼科も休診だったので、ダメ元でメガネ屋さんに併設されている眼科に行ってみました。案の定、「うちでは検査できません。眼底カメラのあるところで診てもらってください」と言われてしまい、予約を取って2日後に眼底検査のできるところへ行ったんです。

 すると、今度は「目の中でかなり出血しているので、うちではこれ以上調べられません」とのことで、大学病院を紹介されました。もうその頃になると真っ白だった左目の内側半分は暗くなっていて、時折、稲妻のような光が走っていました。

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