科学が証明!ストレス解消法

「笑顔」はチョコバー2000個分の幸福感をもたらす効果あり

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 被験者に1分間氷水に手をつけてもらうなどしてストレス値を上げ、その後、①【軽い笑みになるようにくわえる】②【口角が上がって大きな笑顔になるようにくわえる】③【無表情でくわえる】と3つのくわえ方をするグループに分けました。

 そして、心拍数やストレスの度合いを計測すると、②のくわえ方をしていた被験者たちの心拍数やストレスが、もっとも低かったのです。

 つまり、口角を上げ笑っているような表情をつくるだけ(フェイクスマイル)でもストレスが軽減されるのです。「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなるのだ」という心理学者ウィリアム・ジェームズの言葉がありますが、笑うことも同じです。ニコニコしているから気持ちが楽しく高揚していき、良い作用をもたらしやすくするのでしょう。

 また、19年には山形大学医学部が、「笑う頻度と死亡や病気のリスク」を分析。ほとんど笑わない人は、よく笑う人に比べて死亡率が約2倍高いとの結果が出ました。約2万人の検診データを収集し、7年間にわたって調査・分析。すると死亡率が約2倍、さらには脳卒中など心血管疾患の発症率も高かったことが明らかになるという……“笑えない”結果が判明しました。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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