ちなみに、荻野吟子医師は埼玉県の三偉人のひとりです。深谷市出身で現在放送中のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公である渋沢栄一、本庄市出身で江戸時代の全盲の国学者にしてあのヘレンケラーから「人生の目標」と称えられたという塙保己一と共に顕彰されています。なお、荻野吟子医師が男尊女卑的な試験制度を変えるにあたっては、塙保己一が編纂した平安時代の律令の解説書「令義解(りょうのぎげ)」が大いに役立ったとされています。そこに女医の規程があり、それが荻野吟子医師の医師国家試験受験の突破口になったのです。
その顛末については札幌医科大学出身の外科医で作家の渡辺淳一さんの「花埋み(はなうずみ)」(新潮文庫)に詳しく書かれています。興味がある人は一読されると良いでしょう。
人生に勝つ性教育講座