独白 愉快な“病人”たち

こころMOJIアーティストの浦上秀樹さん 難病「遠位型ミオパチー」との闘いを語る

浦上秀樹さん(C)日刊ゲンダイ

 そして卒業してから「姉と同じ病院を紹介して」と両親に打ち明けて検査入院をし、2カ月後に遠位型ミオパチーと診断を受けました。筋ジストロフィーよりも症例の少ない難病で、今のところ治療法はなく、薬もなし、有効な運動もなし。ショックというより、ハッキリしたのですっきりした気分でしたよ。

 姉を見ていれば、だいたいこの先どうなるかわかるので、動けなくなる前にやりたいことはやろうと思いました。「まずは普通に働きたい」と思ったので、リハビリセンターの職業訓練所に1年間寝泊まりして建築を学んで、CAD(設計ソフト)を習得しました。普通に就職活動をして、車いすの状態で働き始めたのが23歳です。

 その頃はまだ伝い歩きができ、腕に筋肉があったので車いすを操作することもできました。特別な装置を付けての車の運転も28、29歳ぐらいまではしていました。

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