独白 愉快な“病人”たち

こころMOJIアーティストの浦上秀樹さん 難病「遠位型ミオパチー」との闘いを語る

浦上秀樹さん(C)日刊ゲンダイ

 周りの助けがあってのことですけれど、工夫すればできることは増えますからね。口が動くので棒があればなんとなくいろんなことができます。たとえば、メールのやりとりは全部自分でやっています。妻に「代わりに打って」とお願いしてもなかなかやってくれません。うちの妻、介護施設で知り合った職員さんなんですけど、そんな甘くないんですよ(笑い)。あと、目がかゆいときは息を目に吹きかけると意外と解消できます。

 介護ヘルパーさんは朝10時から夜8時ぐらいまで付いてもらっています。家族に介助の負担をかけたくないので、できるだけ手がかからないようにしているつもりです。

■腹腔鏡手術を受けて「声」の重要さを痛感

 もう体が十分に動かせなくなったから、これ以上のことはないと思っていたのですけど、3年前、胆管結石になってしまい、腹腔鏡手術をすることになりました。気管挿管をすることになったのですが、気道確保をしようとしたら気管を傷つけてしまったようで、目覚めたら気管切開されて、喉に管が刺さっていました。

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