つまり、血圧が下がり過ぎてしまうのです。血圧の急激な上下動でヒートショックを起こしやすくなるのはもちろん、失神して浴室で倒れたり、湯船で溺れてしまったりする危険があります。
降圧剤の服用と入浴のタイミングによる心臓や血管のトラブルは、高齢で痩せ形の女性に多い印象です。男性は夕食を取る前に入浴する人も少なくありません。一方、女性は食事の後片付けを済ませてからお風呂に入るケースが多いことも影響しているかもしれません。
いずれにせよ、ヒートショックは単純に言えば血圧の急激な上下動によって起こるトラブルです。ですから、薬による血圧管理という“操作”を行っている人は、健康な人以上に入浴に対して注意する必要があるのです。
■“隠れ弁膜症”の高齢者も危ない
ほかにもとりわけ高齢者の場合、大動脈弁狭窄症が徐々に進んでいる“隠れ弁膜症”の人はヒートショックに気を付けなければなりません。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」