残念ながら現段階では、KLF15の働きを弱める薬や、WWP1の働きを強める薬はありません。食事で意識してタンパク質を摂取し、運動で筋肉量を上げるしかない。特に高齢者は誰もが筋肉量が低下するので、「糖尿病+高齢」という2つの筋肉量減少の要因を持っている人は、毎回の食事で意識してタンパク質を取る必要があります。
もし、「食べられる量が減ってタンパク質も十分に取れない」「糖尿病で心筋梗塞、脳卒中、心不全などを起こしていて活動量が少なくならざるを得ない」という人は、タンパク質が粉末状になったプロテインを活用するのもいいでしょう。適度の運動と組み合わせるとさらに効果的です。
ただし、前述の通り、糖尿病で腎機能が低下している人は、タンパク質の取り方には注意が必要です。タンパク質の摂取量が制限されるので、どうタンパク質を摂取するか、主治医に相談してください。
進化する糖尿病治療法