Dr.中川 がんサバイバーの知恵

がん手術後の生存率で明暗 拠点病院を選ぶならセンターより大学が無難

写真はイメージ(C)PIXTA

 一般にがんは高齢者に多いのが特徴の一つ。そうすると、がんのほかにも生活習慣病をはじめいくつか持病がある人が珍しくありません。総合診療がとても重要です。その点を踏まえると、がん治療に特化した各地のがんセンターが必ずしもよいとはいえないと思います。

 たとえば、国立がん研究センターは原則、救急診療を行いません。容体が急変したときに対応できないのも、高齢者にはネックでしょう。

 それらを考慮すると、国から拠点病院の指定を受けた大学病院を選ぶのが無難な選択といえるかもしれません。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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