Dr.中川 がんサバイバーの知恵

がん手術後の生存率で明暗 拠点病院を選ぶならセンターより大学が無難

写真はイメージ(C)PIXTA

 拠点病院とは、がん診療連携拠点病院で、がん治療の地域格差を解消して、全国どこでも質の高いがん治療が受けられるようにするため、一定の要件を満たした医療機関を厚労相が指定します。全国に405カ所。各都道府県で中心的役割を担う都道府県がん診療連携拠点病院と、都道府県内の各地域で中心的な役割を果たす地域がん診療連携拠点病院に分けられます。

 各都道府県のがんセンターのほか、大学病院、総合病院などが該当。厚労省のHPでチェックできます。

 これとは別に都道府県が指定する拠点病院もあり、今回は国指定と大阪府指定、それ以外で差が出たわけですが、制度の趣旨からすると当然といえば当然の結果といえます。

 そこで、読者の方が気になるのは、拠点病院の実力や選び方だと思います。一概には言えませんが、ヒントを紹介しましょう。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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