中高年を自殺に追いやる3つの要因と解決法 企業危機管理のプロが教える

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 先の厚労省発表による年齢別自殺者数は、1位が50~59歳3618人、2位が40~49歳3575人、3位が70~79歳3009人である。どうして中高年層に自殺者が多いのか。

 自殺要因のベスト3は高い順に「健康問題」「経済・生活問題」「家庭問題」である。もっとも中高年層なら、健康、経済、家庭問題について大なり小なりほぼ共通した悩みを抱え込む。なのになぜ一部の人は自殺に行きついてしまうのか。

「もう逃げ場がなく、最悪の自死にまで追い込まれてしまう背景には、3点の要因があります」と分析するのは、危機管理会社「㈱リスク・ヘッジ」(東京・港区)の取締役、田中辰巳氏。危機管理に関する多くの著書を持ち、企業コンサルタントとしても知られる田中氏はこう言う。

「1つは『頭の柔軟性の欠如』、2つ目は『粘り強さの欠如』、3つ目が『強迫観念』です」

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