運動も、肥満の人が運動で痩せればコレステロールの数値が多少改善するケースがあります。しかし、標準体形の人、痩せ形の人が適度に運動をしても、やはりコレステロールが劇的に下がることはないのです。
コレステロールは体質の影響が大きい。だからコレステロールが高い場合、最もいい対策は薬を飲むことになります。血圧や血糖値は強力な薬で下げすぎてしまうと体へ弊害があります。
一方、LDLコレステロールは弊害になるレベルまで下げられる薬はありません。
副作用も、筋肉痛が起こった時に筋肉が破壊しやすくなるなどが報告されていますが、LDLコレステロールが高いまま放置した場合のリスクを考えると、薬による治療を優先すべきです。
冒頭の男性の場合、中性脂肪のほか動脈硬化に関する数値が低いため、薬はまだ必要ないでしょう。しかし、LDLコレステロールは食事では下がらないのですから、今後、他の数値に変化が見られたら、薬について考えてみるべき、と伝えました。
進化する糖尿病治療法