アルコールと関係ない「脂肪肝」は心血管疾患リスクもアップさせる

肥満などの生活習慣病は心血管疾患のリスクでもある

 こうした深刻な重大病につながる事態を防ぐためには、NAFLDの段階で手を打つことが重要になる。ただ、そのためには一般的な健康診断では難しいという。

「NAFLDは、エコーやCTなどの画像検査や血液検査で脂肪肝が認められ、ウイルス感染やほかの肝臓病ではないことが確認されれば診断がつきます。一般的な健康診断で行われるAST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの数値を測定する肝機能検査だけでははっきりわからないのです。また、NAFLDだった場合、それがNAFLなのかNASHなのかは、肝臓の組織を調べる肝生検や、肝臓の硬さと肝臓組織内の脂肪量を測定するフィブロスキャン検査で鑑別するしかありません。ですから、まずは人間ドックなどでしっかり検査を受けて、NAFLDかどうかをチェックし、NAFLDであればその段階で手を打つのが望ましい」

■合剤のポリピルが有効との報告

3 / 5 ページ

関連記事