成績下位25%以内の人は、総じて「上位40%程度にいる」と自分を過大評価し、逆に成績上位25%以内の人は、平均して「上位30%程度にいる」と過小評価したといいます。皮肉にも、謙虚な気持ちがない人ほど能力も……ということを示唆してしまったのです。
この実験を行った研究者の名前を取って、実際には能力の低い人が自分の容姿や言動について過大に評価する認知バイアスを「ダニング=クルーガー効果」と呼んでいます。
裏を返せば、自分に自信がないのは、それだけ自分自身を客観視できている証拠なのです。
「あなたが無能なら、あなたは自分が無能であることを知ることはできない。正しい答えを生み出すために必要なスキルは、正解が何であるかを認識するために必要なスキルと同じである」とはダニングとクルーガーの弁です。自分を過小評価しろとは言いませんが、謙虚な気持ちは、結果的に自分自身の状態を客観的に判断するメタ認知につながります。
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