認知症を予防する補聴器のすべて

最新AI搭載機種がスゴい 「パーソナルアシスタント」はスマホ並み

会話をスマホで読むこともできる(写真はイメージ)

 このパーソナルアシスタント補聴器は、携帯のGPS機能と連動して位置情報を分析するジオタグ機能を追加すると、訪れる場所に合わせてモードを切り替えてくれます。

 ボディスコアモードといって、毎日の歩数と運動量をモニターし記録するのはもちろん、たとえば「座り過ぎですよ」とか「運動を何分しましたよ」というパーソナルコーチの役目もしたり、さらに補聴器の使用時間や会話した時間を点数化したりすることもできます。

 その他の機能としては、センサーが転倒を検知し、登録した連絡先に通知を自動送信したり、音で薬を飲む時間を教えてくれたりします。また聞こえた言語と、自分がしゃべる言語をリアルタイムで、27言語に対応して音声翻訳したり、さらには会話を文字起こしして、スマートフォン画面に表示し保存やメールで送れたりとさまざまです。

 補聴器が補聴器の概念を超え、音を聞くだけでなく秘書や介助者のような役割を担うデバイスとして活躍してくれる。そんな時代がもうすでに訪れているのです。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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