検査結果が出るまでの待ち時間は短くて5時間、長くて8時間以上。その間、患者さんは待合室でひたすら待つのです。結果が出てから、ようやく輸血開始。場合によっては丸1日潰れてしまいます。
中には輸血のためだけに入院する患者さんも少なくなく、これは限られた病床数を有効に使用したい病院側にとっても問題といえるでしょう。
それが在宅医療では自宅で輸血ができるわけですから便利です。前日までに採血を行い、その検体を診療所に持ち帰り検査会社がその夜にクロスマッチ検査をします。次の日の朝には結果が出て異常がなければ、血液製剤を持って患者宅に訪問し、輸血を実施するのです。
患者さんの負担は、前日までの採血の時間と輸血の時間だけ。その他の時間は自宅で好きに過ごすことができ、通院や入院する場合に比べて患者さんや家族の負担も大幅に減少するわけです。
老親・家族 在宅での看取り方