科学が証明!ストレス解消法

同僚の顔がはっきり見えるオープンオフィスは生産性を低下させる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 職場にある空間的、物理的な境界を取り払い、オープンオフィスをつくって交流が増えるのかを調べたところ、なんと!対面でやりとりをする時間が7割も減り、送るメールの量が2割から5割増え、さらにその文面の長さは2倍になるとの結果でした。つまり、生産性が低下したというわけです。

 オープンオフィスと聞くと、オープンな交流を促進するようなイメージを持ちますが、実態はそうとは限らない。実験では、オープンオフィスが“透明”な空間となり、被験者である社員がプライバシーを守るために周囲を気にしすぎる傾向にあったといいます。

 消極的になり、他者へのコンタクトをバーチャルな交流であるメールの文面に切り替えた結果、メールの量も内容も無駄に増えてしまった。これは、大変興味深いですよね。職場においても、個人を尊重する環境は大切。「風通しが良い=オープンなオフィス」ではないと、覚えておいてください。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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