なかなか治らない「うつ病」は「そううつ病」の可能性あり 速やかに適切な治療が必要

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■双極性障害を疑うポイントは?

 2022年版ガイドラインには、患者が明日からでも実践可能な、エビデンスに基づいた簡易かつ効果的な心理教育のエッセンスも紹介。「規則正しい生活習慣」「再発の早期発見と対応」など7項目がある。

「完璧主義に陥らず、できるところから一つずつ、無理なくはじめるのがコツです」

 うつ病が良くならないという人は、それが本当にうつ病なのか?

「過去のそう状態の有無は、双極性障害を疑うポイントになります。例えば普段と比べて、大声で早口やおしゃべり、散財、自信過剰、万能感、服装や化粧が派手、怒りっぽい、異性関係のだらしなさ、電話をかけまくる、寝ないで精力的……。“うつ病”だけでは、こういった症状は認めづらく、症状の一部でも過去に出現した時期があったなら、双極性障害の可能性も疑われます。また、体質も関係するので、血縁関係に双極性障害の方がいれば必ずではないですが、その可能性はあるかもしれません」

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