睡眠不足は歯周病のリスクをアップさせる…免疫力低下が関係

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■睡眠と歯周病の深い関係を示す研究も

 米国で行われた大規模研究では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの睡眠呼吸障害(SDB)がある人は、そうでない人と比べると、重度の歯周病を合併している調整オッズ比が無症状の呼吸障害で40%、軽度で60%、中等度及び重度で50%高かった。

「睡眠呼吸障害があると、睡眠の質が低下して睡眠が不足した状態になります。また、睡眠呼吸障害では口呼吸になっているケースが多く認められます。その場合、唾液の分泌が減って口腔内が乾燥しやすく、歯周病原細菌の増加を促しやすい環境になってしまいます」

 ほかにも、東北大学が高齢者を対象に実施した調査により、残っている歯の本数が睡眠時間に影響することがわかっている。

 歯が20本以上ある人と比べると、歯がまったくない人では短時間睡眠(4時間以下)のリスクが1.4倍、長時間睡眠(10時間以上)のリスクが1.8倍だった。

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