ひとつだけ意識できることは、「ごっくん」するときに喉仏に触れると動くのがわかると思います。これは、喉仏が動くことで喉頭蓋という部分が気管に蓋をしていることを意味しています。これによって食べ物が誤って気管に入らないようにしてくれています。
食道期は、食べ物を食道から胃に送り込む時期のことです。ここも自分では制御できない部分です。
前回、“食べる”ためには、「食欲」「体力」「嚥下」の3つの力が必要になるとお話ししましたが、先行期(認知期)と準備期は「食欲」が、準備期と口腔期には「体力」が、そして口腔期、咽頭期、食道期には「嚥下」が主に求められます。そして、それぞれに対してじつにさまざまなクスリが悪影響を及ぼすのです。次回、詳しくお話しします。
高齢者の正しいクスリとの付き合い方