睡眠時間が乳がんの危険度に関係 メラトニン分泌の減少が原因か

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 睡眠が、日本人の死因第1位であるがんに影響を与えることを示唆する研究が発表されている。国際医療福祉大学熱海病院臨床検査部の〆谷直人部長に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「2008年にBritish Journal of Cancer誌に発表された大崎国保コホート研究では、睡眠時間が短いほど乳がんの罹患リスクが高いということが報告されています」

 大崎国保コホート研究は、東北大学の研究者が、1994年9~12月に宮城県大崎保健所管内1市13町に居住する40~79歳の国民健康保険加入者5万4996人を対象に行った生活習慣に関するアンケート調査。

 調査後も死亡やがん罹患の状況などを追跡調査した。

 乳がんに関しては、睡眠時間を6時間以下、7時間、8時間、9時間、10時間以上の5群に分け、7時間の群を基準とし、乳がんの相対危険度を算出した。すると、睡眠時間6時間以下の群で相対危険度が有意に増加した。

1 / 4 ページ

関連記事