認知症を予防する補聴器のすべて

難聴が高度なら障害者手帳の取得で片耳分の自己負担額は1割に

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ただし、全ての補聴器が対象ではなく、各メーカーが「障害者総合支援法用」と定めたものだけになり、さらに支給を受けられるのは片耳のみ。

 補聴器は両耳に装用した方が、方向感も分かりますし、補聴器から出す音量も片耳より両耳でつける方が小さくて済み、使用者の負担を抑えられます。そのため両耳でつける方がいいのですが、現実は片耳のみしか支給を受けられないのです。限りある国家予算を満遍なく障害を抱える人のサポートに使うためには仕方のないことかもしれませんね。

 難聴者の本当の意味での自立を支援するためにも、より充実した制度に改まっていくことをこれからも期待していきたいと思います。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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